陽菜の部屋に夕陽が差し込む。
机の上には、相変わらず歌詞ばかりが書かれたノートが広がっている。
「はぁ…歌詞は書けるけど、音楽って私にも作れるのかなぁ」
ため息をつきながら陽菜は椅子から立ち上がった。
そんな時、ドアをノックする音が聞こえた。
「ひなちゃん、入るよ〜」
ドアを開けた美樹の手には、大きな段ボール箱。
「お姉ちゃん、その箱なに?」
「ジャジャーン!これが音楽を作るための魔法の道具セットよ!」
美樹が箱を開けると、中にはいろんな機材が詰まっていた。
「わあ…これ全部必要なの?」
「うん!まずはこれ」
美樹がノートパソコンを取り出す。
「音楽制作の心臓部、パソコンよ」
「えっ、普通のパソコンじゃダメなの?」
「まあ、性能のいいのが必要ね。でもこれだけじゃ音楽は作れないの」
そう言って、美樹はパソコンのソフトを開いた。
「これがDAWソフト。Digital Audio Workstationの略よ」
「???」
「要するに、音楽を作るための特別なソフトウェアってこと」
陽菜は首をかしげる。
「パソコンとソフトがあれば曲が作れるの?」
「いやいや、まだまだよ。DAWにはいろんな種類があってね。protools、logic、cubase、ableton live、FL Studioなんかが有名」
「へぇ…」
「どれも使い方や機能は少しずつ違うけど、基本的な考え方は同じよ。私が使ってるのはableton liveっていうの」
陽菜はますます興味津々。
「他にも必要なものあるの?」
「そうそう、これ」
美樹が取り出した。
「これはマイク。知ってるよね?歌や楽器の音を録音するのに使うの」
「でもどうやってパソコンにつなぐの?USBじゃないよね?」
「鋭い質問ね!そこでこれの出番」
今度は小さな箱のような機械を取り出した。
「これがオーディオインターフェース。マイクとパソコンを繋いで、高音質で録音できるようにするの。スピーカーともつながるから、音楽制作には欠かせないわ」
「へぇ〜、すごい」
「最後にこれ」
キーボードのようなものを取り出す美樹。
「これはMIDIキーボード」
「ミディ?」
「MIDIっていうのは…うーん、ちょっと難しいから詳しくは後で説明するね。要は、音をパソコンに入力するための特別なキーボードってことね」
陽菜は目を輝かせる。
「わあ、全部すごそう!でも…高そう」
美樹はニヤリと笑う。
「心配しなくていいわ。これ、全部私の使ってない機材たち。ひなちゃんにあげる!」
「え!?本当に!?」
「うん!私も新しいの買ったし、ひなちゃんが使ってくれた方が嬉しいわ」
陽菜は飛び上がって喜んだ。
「やったー!ありがとう、お姉ちゃん!」
「じゃあ、セッティングするわよ。まずはパソコンの電源を入れて…」
美樹が機材をセットアップする間、陽菜はワクワクが止まらない。
「ねえ、お姉ちゃん。これで私も曲が作れるようになるの?」
美樹は優しく笑った。
「そうね。でも、魔法の道具があっても、使い方を覚えなきゃいけないわ。一緒に頑張ろうね」
「うん!絶対頑張る!」
陽菜の部屋に、新しい音楽の冒険が始まろうとしていた。
窓の外では、夕陽が赤く染まり、まるで彼女の未来を祝福しているかのよう。
「よーし、早速使ってみよう!」
「あ、ちょっと待って!まずは…」
美樹が慌てて止める声と、陽菜の興奮した声が響く中、新たな音楽の1ページが開かれようとしていた。
今回のおさらい
音楽制作に必要な基本機材:
- パソコン:音楽制作の中心となる機器
- DAW(Digital Audio Workstation):音楽制作用の専用ソフトウェア
- マイク:歌声や楽器の音を録音するための機器
- オーディオインターフェース:マイクとパソコンを繋ぐための機器
- MIDIキーボード:音をパソコンに入力するための特殊なキーボード
パソコンで音楽を作るには、パソコン、DAW、マイク、オーディオインターフェース、MIDIキーボードが必要!まずはこれらを揃えよう!
主なDAWソフトウェア:
- Pro Tools: [https://www.avid.com/pro-tools]
- Logic Pro: [URL]
- Cubase: [URL]
- Ableton Live: [URL]
- FL Studio: [URL]
次回は、これらの機材の基本的な使い方を学んでいくよ!お楽しみに!