第2話「音楽の扉を開けよう!姉から受け継ぐ魔法の道具たち」

陽菜の部屋に夕陽が差し込む。
机の上には、相変わらず歌詞ばかりが書かれたノートが広がっている。

「はぁ…歌詞は書けるけど、音楽って私にも作れるのかなぁ」


ため息をつきながら陽菜は椅子から立ち上がった。
そんな時、ドアをノックする音が聞こえた。


「ひなちゃん、入るよ〜」


ドアを開けた美樹の手には、大きな段ボール箱。

「お姉ちゃん、その箱なに?」
「ジャジャーン!これが音楽を作るための魔法の道具セットよ!」


美樹が箱を開けると、中にはいろんな機材が詰まっていた。

「わあ…これ全部必要なの?」
「うん!まずはこれ」

美樹がノートパソコンを取り出す。

「音楽制作の心臓部、パソコンよ」
「えっ、普通のパソコンじゃダメなの?」

「まあ、性能のいいのが必要ね。でもこれだけじゃ音楽は作れないの」


そう言って、美樹はパソコンのソフトを開いた。


「これがDAWソフト。Digital Audio Workstationの略よ」
「???」
「要するに、音楽を作るための特別なソフトウェアってこと」

陽菜は首をかしげる。

「パソコンとソフトがあれば曲が作れるの?」
「いやいや、まだまだよ。DAWにはいろんな種類があってね。protools、logic、cubase、ableton live、FL Studioなんかが有名」

「へぇ…」

「どれも使い方や機能は少しずつ違うけど、基本的な考え方は同じよ。私が使ってるのはableton liveっていうの」


陽菜はますます興味津々。

「他にも必要なものあるの?」
「そうそう、これ」

美樹が取り出した。

「これはマイク。知ってるよね?歌や楽器の音を録音するのに使うの」
「でもどうやってパソコンにつなぐの?USBじゃないよね?」
「鋭い質問ね!そこでこれの出番」


今度は小さな箱のような機械を取り出した。


「これがオーディオインターフェース。マイクとパソコンを繋いで、高音質で録音できるようにするの。スピーカーともつながるから、音楽制作には欠かせないわ」

「へぇ〜、すごい」



「最後にこれ」

キーボードのようなものを取り出す美樹。

「これはMIDIキーボード」
「ミディ?」

「MIDIっていうのは…うーん、ちょっと難しいから詳しくは後で説明するね。要は、音をパソコンに入力するための特別なキーボードってことね」

陽菜は目を輝かせる。

「わあ、全部すごそう!でも…高そう」

美樹はニヤリと笑う。

「心配しなくていいわ。これ、全部私の使ってない機材たち。ひなちゃんにあげる!」
「え!?本当に!?」

「うん!私も新しいの買ったし、ひなちゃんが使ってくれた方が嬉しいわ」

陽菜は飛び上がって喜んだ。

「やったー!ありがとう、お姉ちゃん!」
「じゃあ、セッティングするわよ。まずはパソコンの電源を入れて…」

美樹が機材をセットアップする間、陽菜はワクワクが止まらない。

「ねえ、お姉ちゃん。これで私も曲が作れるようになるの?」

美樹は優しく笑った。

「そうね。でも、魔法の道具があっても、使い方を覚えなきゃいけないわ。一緒に頑張ろうね」
「うん!絶対頑張る!」

陽菜の部屋に、新しい音楽の冒険が始まろうとしていた。
窓の外では、夕陽が赤く染まり、まるで彼女の未来を祝福しているかのよう。

「よーし、早速使ってみよう!」
「あ、ちょっと待って!まずは…」

美樹が慌てて止める声と、陽菜の興奮した声が響く中、新たな音楽の1ページが開かれようとしていた。


今回のおさらい

音楽制作に必要な基本機材:

  1. パソコン:音楽制作の中心となる機器
  2. DAW(Digital Audio Workstation):音楽制作用の専用ソフトウェア
  3. マイク:歌声や楽器の音を録音するための機器
  4. オーディオインターフェース:マイクとパソコンを繋ぐための機器
  5. MIDIキーボード:音をパソコンに入力するための特殊なキーボード


パソコンで音楽を作るには、パソコン、DAW、マイク、オーディオインターフェース、MIDIキーボードが必要!まずはこれらを揃えよう!

主なDAWソフトウェア:

次回は、これらの機材の基本的な使い方を学んでいくよ!お楽しみに!

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